嘘つきの僕と




今から僕が捏ち上げた
詰まらない嘘っぱちの話をしよう


僕は君が大好きで、
だけど君は僕が大嫌いで、
いつも背中を眺めてた

誰にもあげたくない
僕だけの物であってほしい
僕は置き去り
出来たばかりの感傷
抉り取った、君の心臓


陽炎揺れる街の一角
あの頃の君の背中
見えた気がして振り返る

君は煙になって空へ
手が届かない程遠くへ
永遠に僕は置き去り
癒えない感傷が今も
抉っていく、僕の心臓



今だから言える本当の話


僕は君が大好きで
君は僕をどう思ってるのか
全く知らないけど
いつも君の背中眺めてた
言葉に出来ない嘘つきな僕
いつの間にか頭の中死んでた君
冷たい身体を抱き締めた妄想

きっと君は一生
僕の事を見てくれないから
僕は首吊り
満たされてく心臓

あぁ、君のココロに
忘れられないくらい
深い深い傷を付けられたら


     * * *


嘘つきの僕なんか居なくたって
何の支障もなく世界は廻る
それは僕だけじゃなくて
此処で生きてるものの全部に
ぴったり当てはまることで
それでも君の世界や僕の世界は
君や僕が居ないと廻らない

君は世界を一人で廻せる

僕だけが君に依存して
一人じゃ僕の世界を廻せないなんて
馬鹿らしいね


     * * *


俺は君が大好きで
君は多分僕が好きだった
なのに俺は置き去り

君は人形みたいな美しさで
静かに眠りについた
初めて逢った時から好きでした
もう君の瞳に映る事が出来ないなんて

「君の分も生きたい」なんて
思う反面、正直なところ
君の傍に逝ってしまいたいよ




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20120718


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