二つは何処までも、



笑ったら何処かがズキリと音を立てた。
嬉しいのに、幸せなのに、
なんでこんなにも痛いんだろう。
こんなに痛いなら、もう、
もう笑えないよ。

笑ったら何処かがズキリと音を立てた。
君がいるから、痛いの?
君がいなかったら、痛くないの?
こんなに痛いなら、いっそ、
君なんか殺そう。

込み上げる涙とぼやける視界。
二つは何処までも比例して、
僕を嘲笑って君を隠す。
君を殺して楽になりたいよ。
でも、それ以上に、
君を殺したら一生後悔する、
そう思うのはなんで?


笑ったら何処かがズキリと音を立てた。
まだ君は生きてる。
まだ、君は生きてるの?
笑ってるのに悲しくて、
泣きたくなって、涙なんて出なくて。

笑ったら何処かがズキリと音を立てた。
君を殺せないなら、
この際、僕を殺してしまおうか。
きっと死んだらこんな痛みも、
君への○○の気持ちも……

思うことと行動に移すこと。
二つは何処までも反比例して、
僕を嘲笑ってナイフを弄ぶ。
死んで楽になりたいよ。
どうせなら君に殺してほしい、
なんて、実際にそうなったら、


一番簡単な方法があるじゃないか。
飛び降りればいいのさ。
遺書と靴と、君への気持ちを、
生きた証として、そこに置いて。
そこからの行動は早くて、


思うことと行動に移すこと。
二つはこの時だけ比例して、
嬉しさと、悲しさと、寂しさが
ズキリと痛み続ける何処かで
ない交ぜになって涙が出た。

此処から飛び降りれば、きっと、
そんな感情もこの涙も、全部、
忘れられる、忘れたい。

あぁ、明日はきっと雨になる。

落ちる身体と遠くなる空。
二つは何処までも比例して、
空に長く長く伸びた飛行機雲が、
雨の臭いを連れてきた。
一瞬後に、


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


20120531


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