自傷と傷愛は比例する


自分自身が
「此処で真っ直ぐ立っている」
なんて思っていても
そう思っているのは自分だけで
周りから見た僕は
真っ直ぐかもしれないし
斜めかもしれないし
横たわっているのかもしれないし
はたまた逆さまなのかもしれない

でも僕には他人の視点とか
価値観とかは特に必要ないわけで
結局のところ自分が大事なわけで

そんなことを言ったって
僕は他人に僕の視点とか
価値観とかを押し付けるわけで
結局のところ僕を忘れないでって
言葉の中に音も無く潜ませて
まるでナイフのように
誰かを傷つけてばかりいる

痛いわけないよね
僕が抱える寂しさと比べたら
だから早く見つけてよ
僕が他の誰かを傷つける前に

胸くそ悪い青い天井と
胸くそ悪い高層ビルの群れの隙間で
こんなちっぽけな僕が終わっても
心配してくれる誰かも
悲しんでくれる誰かもいないわけで
結局のところ何百回も繰り返した
つまんない人生を楽しんでるわけで

次の僕も誰かを傷つけて
傷つけることで愛して
そんなちっぽけなことで後悔して
今の僕みたいに終わるんだろうな

どうせ終わるんなら
もう一生始まらなければいいのに
なんて君の泣き顔を見たら
一瞬で吹き飛ぶような考えで
次の瞬間にはさ
骨が折れて内臓が潰れて
わけわかんないことになって
ぐちゃぐちゃになりかけた頭で
やっぱりもう一回とか考えてんだ

真っ赤な622回目の青い天井と
君の622回目のぐちゃぐちゃで
一番愛しい泣き顔にさようなら


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20120515


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