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この目が
何も映しさえしなければ
この耳が
何も聞きさえしなければ
果たして僕は
薄汚れたこの小さな家(世界)で
愛を受けることが出来ただろうか
太陽と見紛うその笑顔を
仮面のように貼りつけた君が
事あるごとに振り撒く呪いも
祝福の雪に変わるだろうか
なんて、有り得ない世界を望む
僕は愚かしい
遠い昔に人と関わることをやめた
僕がそんなことを望むなど
これ以上滑稽なことはない
もういっそ
こんな命
産まれなければよかったのだ
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
全ては僕から身を隠し
全ては僕を嘲笑う
だからこそ
今の僕(我輩)があるといっても、
過言ではあるまい?
20110918[ 18/71 ][←]