境界線




君と僕との境界線
白む夜に佇んだ
陽炎の様に揺らぐ
本質の境界線

碧の瞳に星を鏤めて
君は 嗤う!

振り払った手は
空を切り裂いて
星が落ち
光が消える

伸ばした手は
星と共に落ちる
君の手を
掴めた?



君と僕との境界線
明らむ朝に佇んだ
硝子の様に揺らぐ
虚無の境界線

紅の瞳に焔を輝かせて
君は 笑う!

振り払った手は
星を散らして
夜が明け
光を迎える

伸ばした手は
星と共に落ちる
僕の手を
掴むの?



揺らぎ 揺らぐ
本質と虚無の境界線で
絡み合って
絡み合うことの無い
僕と君の存在

ひとつなのにふたつ
ふたつなのにひとつ
揺らいで 揺らいで
境界線が分からなくなる



振り払った手は
空を切り裂き
振り払った手は
星を散らして

伸ばした手は
星と共に落ちる
君と僕を
掴んで 繋いだ



――――――――――――――


もう境界線なんて無いんだよ



11/04/12


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