守るものを守れるだけ強くなれ 04


 奨達は万事屋に辿り着いた。辺りは大分暗くなり、もう夜と言える時間だろう。


「ここですよ」


 新八が奨にも分かるように紹介した。奨が建物を確認する。


「スナック……?」

「あ、万事屋は二階部分です。ここの人には何ていうか、いろいろとお世話になってるんです」

「そうなんですか」


 下の建物だけを見た奨が首を傾げるのを見て、新八が捕捉説明した。それを横目に、銀魂や神楽がさっさと階段を上ろうとしたとき、スナックお登勢の看板の真下にある戸が開いた。


「おかえりなさいませ銀時様」


 スナックお登勢の看板娘のような存在である、たまが出てきた。

「ん? おう」


 それに対し銀時が適当な返事をすると、たまは見たことのない顔が二つあるのに気付いた。


「……データにない人物」

「ああ、そいつらはジミーくんの兄妹。今日ここに泊まるから」

「?」

「ジミーくんってアレね、真選組の地味な奴」

「了解しました」

「それで分かるんかい!」


 自然な流れで進む会話に新八が思わずツッコミを入れたが、それもまた華麗にスルーされた。

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