邂逅 | ナノ

俺が思うに、昼食後の現代文ほど眠いものはない。だらだらした文読んで、はいじゃあこの時の主人公の心情は?って。知るかんなもん。そもそも担当が銀八ってのが気に食わねえ。ハゲろ。
それでもとりあえずノートだけはとってうとうとしながらボーッと窓の外を眺めていると、隣の席から丁寧に折られた青いふせん紙が飛んできた。中を開く。

授業に集中しろよぅこの土方よぅ
P.S:ついでに死ねよぅ

少し丸みを帯びた綺麗な文字の羅列とその内容にイラッときて右隣りを見ると、奴は素知らぬ顔でルーズリーフに黒板の内容を書き写していた。何がP.Sだ純日本人のくせに英語使ってんじゃねえよ腹立つ。

授業中ずっと妄想してるお前に言われたかねえんだよぅこの水口よぅ
追伸:ついでに明日の昼焼きそばパンとマヨ買って来いよぅ

ノートの切れ端に書いて同じように放ると、今度は向こうがイラッとした表情で俺を見てきた。ふん。良い気味だ。


わらう


20100822


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