小ネタ | ナノ


「行くぞ」
「すみません、わたしまだ履物が、」
「知らん。早くしろ」
「でもそもそもお昼頃出る予定だったのにまだ朝ですよ?」
「無駄口を叩いてる暇があるならば早く履け」
「前々から思ってたんですけど石田さんってマジで理不尽界の申し子ですよね」
「…ふん」
「ちょっと得意げな顔されてもこれ全くほめてないですからね、と、お待たせしました」
「貴様を待っていると日が暮れる」
「えっまだ余裕で朝日昇ってますけど」
「夕刻までには帰らねばならないな」
「そんなに?」
「何だ」
「いや、そんなにわたしといてくれるのかと」
「紅葉が見たいと言ったのは貴様だろう」
「でも、石田さんは忙しいから、」
「当然だ」
「……石田さん、執務は」
「終えてある」
「鍛練は」
「貴様が眠り込んでいる間にした」
「家康さんは」
「斬滅ゥゥゥ!」
「本当ウケるわこの人」
「はっ!馬鹿めがこんなことをしている場合ではない!おのれ…家康ゥゥゥ…!」
「石田さんって責任転嫁界のダークホースでもありますよね」
「だーくほーすとはなんだ」
「予想外に力のある新人ってことです」
「異国語は好かん。やめろ」
「怠惰は」
「もっと好かん」
「家康さんは」
「斬滅ゥゥゥ!」
「本当飽きないわこの人」




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