小ネタ | ナノ


「ユウジ、こないだ駅でガガちゃん見たで」
「誰やねんガガちゃん」
「謙也と待ち合わせしとったらな、向こうからカツカツ靴音させたおねーさん来てん、いやあかっこええ女の人やなあ思ってたらガガちゃんやってん」
「いや、せやからガガちゃん誰やねん」
「ガガちゃんほんまにかわええ子やな、いやかわええ言うより綺麗言うか、いや綺麗言うよりビュー、」
「いやそんなんええからとりあえずガガちゃん誰やねん」
「ガガちゃん綺麗すぎて男も女ももれなく振り返っとったし」
「で、ガガちゃん誰や」
「自分あないな彼女おって幸せもんやで、ほんま」
「ほんまやで」
「おい謙也どっから湧いて出てきたんや。ほんまやで、ちゃうわ」
「ユウジには勿体ないでガガちゃん。隣歩くんオーランド・ブルームあたりやないと釣り合いとれへんで」
「いやよく考えや謙也。オーランド・ブルームみたいなただの正統派イケメンぶつけてもガガちゃんハイセンス過ぎてあかんやろ。ああいう奇抜な子はやっぱり白石蔵ノ介やないと」
「ただの正統派イケメン代表が何言うてんねん。やらんわ。つーか誰がガガちゃんや」
「いややあ絶対ガガちゃん"ヴ"って携帯で出すとき"ヴィヴィアン・ウエストウッド"で出しとる。俺なんか"ヴォーカル"やのに」
「俺は"ヴィトン"やで。気持ちだけでも味わいたいやん。まあでもガガちゃんは100%"ヴィヴィアン・ウエストウッド"やな」
「いや普通に"ヴ"単体で出せばええやんいらんとこいちいち消すのめんどいし」
「なんでユウジやねん」
「ユウジより俺のが背高いし毒手やし毒手やし」
「ユウジのがセンス良いからか?ユウジのリュックがグレゴリーやから?やったら俺やってノースフェイスやん何がちゃうねんよう分からんけど」
「俺やってポーターやで?英国紳士やで?まあ俺もそもそも英国かどうかもよう分からんけど」
「そういう話ちゃうやろ」
「でも冷静になってみたらアレやな、白石はまあ置いといても俺やったらガガちゃんの隣歩かれへんわ。あんまりにも似合わなすぎて緊張して手と足同時に出る」
「まあせやなあ、たしかに敷居高いな。専属スタイリストとかつけた方がええんかな思うな」
「せやろ?その点ユウジは心配ないねん、デザイナーの息子やし」
「せや医者の息子が言うんなら間違いあらへん」
「薬剤師の息子も言うんなら間違いないねん」
「そろそろ俺帰りたいんやけど、腹減ったし、外暗いし」
「どうせ帰ったらガガちゃん待ってんねやろあーはいはい」
「いや待ってへんわ」
「白々しい嘘こいてんで謙也。どうせ帰ったらガガちゃん裸エプロンで待ってんねやろ」
「これ以上言うたら左腕の包帯剥ぐで」
「ええなあ彼女持ちは。剥ぐんは俺の包帯やなくてガガちゃんの服やろ?」
「ガガちゃんの服あれよあれよとポーカーフェイスするんやろ、ええな」
「何やこれめんど。誰か来てくれへんかなほんま。もうこの際財前でもええから誰かこいつらどうにかしてくれへんかな」
「言うてガガちゃんに来て欲しいんやろ?わかってんで」
「今一番来て欲しないわ」
「あーええなああああええなあ彼女欲しいなあああユウジええなああああガガちゃんええなああああいーいーないーいーな、」
「へいへい!」
「ガーガちゃんっていーいーな」
「ユウジ死ね!」
「いや今の合いの手おかしいやろ」




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