小ネタ | ナノ


「突然だけどさ」
「なんや」
「わたし白石大っ嫌いなんだよね」
「ほんまに突然やな。そないなこと言うたらファンクラブにぶちのめされるで」
「だって嫌いなんだもん。成績優秀眉目秀麗スポーツ万能なうえに超優しいって何なのあの完璧超人マジきもい。あのイケメンできないことあんの?わたし勝ってんの成績だけじゃん」
「めっちゃ褒めとるやん。自分白石大好きやん」
「いやいや白石大好きになるくらいなら財前くんのピアス引きちぎるわナイナイ。ほんとに腹立つ。"白石"って苗字からしてもうイケメンじゃん。イケメンになるしかないじゃん"白石"って。急に苗字"温水"になればいいのに」
「いや例え温水蔵ノ介だろうが江頭蔵ノ介だろうがきっと白石はイケメンやで。ちゅーかそもそも何でそんなに白石嫌がるねん。白石の何がそんなに嫌いやねん」
「リアル王子様なところ。何やっても様になるところ。イケメンなところ」
「自分、イケメンに恨みでもあるんか」
「謙也みたいに庶民系イケメンは良いよすごく。でも白石はダメ。白石は貴族系イケメン。気持ち悪い」
「なんやねん貴族系イケメン。ちょっとわかるけど」
「それに、たいていのイケメンは足臭いけど白石って絶対足臭くないじゃん、そんなとこがもういや。死ねば良い」
「女がする話ちゃうでこれ」
「毛穴が行方不明なうえに超卵肌なのもやだ。わたし白石がニキビに悩んでプロアクティブ使うためなら何でもする」
「なら俺と付き合ってや」
「ほら、ね、こういうのも生理的に受け付けない。イケメンだから何でも許されると思ってるし。マジで一回なんかで赤点取ってほしい」
「おま!白石!何でおんねん!」
「いや、保健委員の仕事終わってそこ歩いてたら自分ら見えてん。なんやえらい楽しそうやな、思て」
「白石話しかけんな。近寄るな」
「相変わらず照れ屋さんやなー」
「ちょっと黙ってくれません本気で迷惑してるんで」
「俺のこと大好きなんやろ?知ってんで」
「勘違いも甚だしいわ。じゃあね謙也また明日!くたばれ白石また来世」
「お、おー」
「そうかそうか来世でも俺に会いたいんかー」
「ばーいばーいけーんーやー!」

「…お前ぼろくそ言われてんで」
「らしいな」
「あんなんのどこがええんや。顔か」
「全部や。超かわええやん」
「なに自分Mやったん」
「いや俺は自称Sやらあいつみたいな気の強いやつを捩じ伏せることにエクスタる本物のSや」
「えらいきしょいこと言うとるのにかっこええってなんなん?イケメン強いわ」
「あーはよう捩じ伏せたいわー」
「やっぱり近寄らんといてくれへん?」




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