「リコ、黒子のこと好きなのか?」
「勿論好きよ。でもそれは部員としてだけどね」

部活が終わってリコと木吉は一緒に帰っていた。最初は部活の話だけで盛り上がっていたのに、中間に差し掛かったとき木吉はいきなりそうリコに尋ねた。リコは突然の質問に驚き、すぐには答えられなかった。しかししばらくして、リコははっきりと答えた。部員としては好きだけれど、男として彼を見たことはない。リコははっきりとした口調で木吉に言った。質問した張本人はしばらくリコの顔を見つめていつもの無邪気な笑顔を浮かべた。

「何でそんなこと聞くのよ鉄平」
「ん?好きな子の好きな人が気になるのは当たり前だろ?」

リコの質問にさも当たり前のように答える木吉にリコはため息をついた。あまりにもストレートすぎて、リコには衝撃が強すぎた。顔を桃色に染めるリコに対して木吉はただにこにこと笑顔を浮かべてリコを見つめるだけ。リコはこの逃げ場のない状況に、それはそれは深いため息をついた。


予測不可能な彼の言動


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