最初はただの死神と現世の人間という関係だった二人。しかし今ではどの死神より修兵と一番仲が良くなっていた。

「井上さん、こんにちは。」
「あ、檜佐木さんこんにちは!」

瀞霊廷内でたまたま会った二人は笑顔で挨拶を交わし、少し話をすることにした。話と言ってもくだらない内容ばかりで、修兵に至っては部下に対しての不満をこぼしていた。くだらない内容でも楽しい時間であることには違いなかった。修兵は織姫を優しい瞳で見つめ、織姫は優しい笑顔を見せる。時折修兵が織姫の頭を撫でる、すると織姫も嬉しそうに撫で返す。その光景は傍から見れば恋人同士のようで、何だか微笑ましかった。そんな二人を周りの者達は温かく見守っていた。特に『女性死神協会』が。

(相変わらず仲いいわねー)
(本当だー。ぷるるん嬉しそう!)
(むっつり一護より檜佐木副隊長の方が安全だ)
(ルキア、それは分からないわよ?)
(どういうことですか、松本副隊長)
(修兵も中々のむっつりさんってことよ)
(な、なんですと!)
(そうだねー…寧ろいっちーより危険?かな)

二人の知らないところでそんな会話が繰り広げられているとも知らず、楽しそうに話す修兵と織姫。

「あ、じゃあそろそろ失礼しますね」
「ああ、もうこんな時間か。じゃあまた」

そうして2人は背中を向けて歩き出したが、まだ話していたいという気持ちがあり足をつい止めてしまった。修兵が振り向くと、織姫も同時に振り向いた。まさか相手もこちらを見ているとは思わなかったのだろう。お互い驚いて目が見開いていて、口もポカンと開いている。それがおかしくて、二人は小さく笑った。そしてまたどちらからと言うわけでもなく、話を始めたのだった。


振り返ると目が合った


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