「あー!また死にやがった!ったくこいつ使えねえな」
「あはは。0勝20敗ですな、恋次君」

恋次と織姫は、とあるゲームセンターでゲームを楽しんでいた。2人が今プレイしているのは最近入ったという格闘ゲームで、そこそこ人気だという。それぞれ好きなキャラクターを選び戦わせるのだが、勝負事に強そうな恋次が一勝もできないでいた。恋次が選んだのはむきむきの筋肉が眩しいパワー重視のキャラ。男性に人気No.1のキャラらしい。織姫が選んだのは可愛らしい衣装を纏った女の子で身軽さ、防御重視のキャラ。男性にも女性にも人気がある。格闘ゲームは、ただ力が強ければいいというものではなかったらしい。最初は適当に遊んでいた恋次だったが負けず嫌いな彼は、だんだんと本気になっていた。

「恋次君、キャラクター変える?」
「いいや、俺はこれでいい。これで絶対お前に勝つ」

そう言いながら、織姫がキャラクターを選ぶのを待っている恋次。織姫はそんな恋次を見てふふっと小さく笑い、望むところだよ、と呟いた。そしてまた勝負が始まった。結果は、勿論織姫の勝利で恋次は悔しがる。当然のようにまたお金を投入する恋次に、織姫は笑ってしまった。恋次は何で笑ってんだと不思議そうに首を傾げた。

「ううん、何でもないよ。じゃあ、準備はいい?恋次君」
「おお!いつでも掛かってきやがれ!」


負けず嫌いな貴方が好き


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