じーっと見つめる桜乃と、見つめられて少々お困り気味の忍足。忍足の眼鏡に興味をしめしたのはつい先ほど、数十分前。いつものように話していた2人だが、忍足が汚れがついているといって眼鏡を取ったことが始まりだった。その後、忍足の眼鏡が実は伊達であることなども知り、今に至るわけである。

「忍足さんって眼鏡似合いますね!」
「桜乃ちゃんに言われると嬉しいわぁ…」

嬉しそうに笑う忍足。もし隣に岳人がいたらキモイとばっさり言うだろうが、今日はその邪魔者はいない。今がチャンス!と思った忍足は、あるものを取り出した。前々から用意しといたそれは…眼鏡であった。

「わー可愛い眼鏡ですね!」
「これ、桜乃ちゃんへのプレゼントや」
「え!わ、私にですか!」
「そや、絶対似合うと思って!」

桜乃が受け取った眼鏡はピンクの細めのフレームが特徴であった。お洒落眼鏡で横にラインストーンがついていた。

「あ、じゃ、じゃあ早速…」
「…!!か、かわええ!めっちゃかわええ!」

かけた瞬間、忍足は大興奮。眼鏡をかけた桜乃の可愛さといったら!はんぱじゃないらしい。忍足はすぐに携帯で撮り始めた。

「桜乃ちゃん眼鏡上に軽く押し上げてみてくれん?あ、そうそう!」
「あ、あの忍足さん?」
「次は下にずらして唇をむーって尖らして…ええ!めっちゃええで!」

忍足の勢いに逆らえない桜乃はとりあえず忍足に言われたことを実行する。それは何時間も続いたそうな…。
後日、全国にある桜乃ファンクラブ(主にテニス部)に眼鏡をかけた桜乃の写真が送られたそうです。


∵萌え萌え眼鏡っ娘ちゃん

−−−−−−−−−
以下、続編。


▼素直に喜ぶ青い王子様達
「これは、ナイス写真ッスね」
「そうだね、あの変態さんに感謝だね」
「何気に不二先輩ひどいこと言いましたよね」
「ん?そうかい?」
「でも、本当可愛いッスよとくにこの唇を尖らしてるやつ」
「ふふっ本当だねこんな可愛い桜乃ちゃん見たら他の学校じゃもっと大変なことになってそうだね」
「どういうことッスか?」
「僕達はまだ平然を保ってられるけど、あの王者立海は大量吐血で死んじゃうんじゃない?」
「あーあのテニス一筋!の真田さんをも落とした桜乃ちゃんの超可愛い写真ッスからね」
「ふふっ今頃どうなってるのかなー」


▼喜びつつも冷静な王者達
「こここここここれウルトラスーパーに可愛いッス!!!!!!」
「はいはいわかったらちょっと落ち着け、バカ也」
「ちょっとバカ也ってなんスか!」
「いや、それよりこの写真って忍足からだろ?」
「そうじゃな。そして注目すべき点はあきらかにカメラ目線ってことじゃ」
「竜崎に了解を得た上での撮影であることは確かだな」
「よく桜乃も許したよなー」
「というよりこの表情は忍足君の勢いに押されての無理やり撮影でしょう」
「「…ですよねー」」


▼珍しくお茶目なホスト達
「これは…どういうことだ忍足?」
「な、なんのことや?」
「しらばっくれても無駄だ!こんなことさせるのはお前か白石ぐらいだからな!」
「な、なら白石にも聞いたらどうや?」
「あいつの萌えツボに眼鏡は入ってない!でもお前の萌えツボには眼鏡っ子が入っている!なによりの証拠じゃねぇか!」
「「…か、完璧だ」」
「犯人はお前だ!観念しやがれ!」
「すいませんでした…!」

「いつから探偵ごっこになったんだ?」
「跡部さんノリノリですね」
「激ダサだぜ!!!」
「宍戸さんのテンションもなんか変ですし」
「下克上DA・ZE!」
「さらにその上を行く日吉もこえーな、長太郎」
「そうですね…」


▼変態部長を持つテニス部
「かわええ…かわええな桜乃は!でも眼鏡はない方が萌えゲージ上がるで…。そう思わへん?」
「あーはいはい白石の言いたいことはようわかったから少し黙っとき」
「この写真焼きまわし可能ですか?」
「あ、それなら俺の分も頼むわ」
「わいのも!わいのも!」
「あら、私の分も忘れないでね!」
「な!浮気か!死なすど!」
「あら〜そんなこと言ってユウくんだってほんまは桜乃ちゃんの写真欲しいんやないの?」
「だ、誰がそんな女の写真…!」
「じゃ、ユウくんはいらないのね」
「…い、一応貰ってやる…」
「ほんまに素直やないんやから」
「誰が焼きまわししてくる?」
「「…部長お願いしまーす!」」
「お 前 ら !」



》BACK
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -