跡部は横に眠る少女を愛おしそうに見つめた。跡部は少女を見つめながら何を思っているのだろう。
初めてだ、誕生日迎えることが嬉しいと思ったのは。お前は俺に色んなことを教えてくれた。人を愛すること。人を信じること。人を頼ること。お前が今俺の1番近くにいることがとても嬉しい。そんなこと照れくさくて言えないけど、お前のことを愛している。
「跡部さん?」
「あ、ああ。体は大丈夫か?」
「あ、は、はい…その嬉しかったです…」
彼女は恥ずかしそうにシーツで体を隠しながらそう言った。しかし、その綺麗な肌は全部隠し切れずになまめかしくチラチラと跡部の目に入ってくる。
「跡部さんと…あ、そ、その…っ」
「…フッ…昨日は可愛かったぜ?」
「きゃああ!わ、忘れてください!」
「忘れるわけにはいかない」
「こ、困ります!」
ベットの上で仲よさそうにしゃべる二人はとても幸せそうであった。しばらくして、跡部は桜乃をぎゅうと抱きしめた。
「桜乃、これからもずっとお前だけを愛してやる。だからお前も俺だけを愛せ」
「…わかってます、跡部さん」
いつものように可愛い笑顔で彼女は言った。
「桜乃、愛してる」
「…私もです」
そういって2人は再び抱き合った。昨日よりも深く熱く。
∵今日も明日もこれからも
(誕生日おめでとうございます、跡部さん)
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