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▼ 優一と木野

※ネタバレ注意


天馬君の家は、アパートで、そのアパートの管理人さんは若くて優しい笑顔の女の人だった。突然お邪魔したにも関わらずほんの一瞬驚いた顔をしただけで、すぐに笑顔で俺達を迎え入れてくれた。天馬君の部屋に全員で寝るのは狭いだろうから、と空き部屋を提供してくれ温かい夕飯まで用意してくれた。なんて優しい人だろうと、しばしの間見つめていると目が合う。何となく恥ずかしくなり目を逸らしてしまう俺を見て秋さんは小さく笑った。クスクスと可愛らしい笑い声に俺の胸はドキリと小さくなった。

「じゃあ、おやすみなさい。天馬、優一君、フェイ君、ワンダバさん」

お風呂まで貸してくれた秋さんは俺たちがお風呂から出たのに気づくと、食器を洗うのをやめてそう挨拶をしてくれた。「おやすみなさい」と返事をすると秋さんは満足そうに笑う。何故か分からないけれど、その笑顔に心がほっこりとあったかくなる。しばらくは秋さんの笑顔が頭から離れそうになかった。


それはもう恋みたいなものだよ
title by 確かに恋だった



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