木ノ葉隠れ創設編
-二代目火影-
柱間の葬儀は次の日の昼前に行われた。
里の忍の殆どが霊園に集まり、皆が柱間の死を弔った。
うちは一族も千手一族も、同じように悲しみ合った。
何人か泣いている者もいて、誰もが柱間の死を悲しんでいた。皆が柱間の勇姿を心に焼き付け、そして柱間の意思は次の世代の忍達に受け継がれていくだろう。
ここ最近曇り空が続いていたが、初夏の晴れた青い空はまるで柱間がそうしてくれたように広大に広がっていた。
センリが空を見上げれば、眩しいくらいの太陽の光が降り注ぎそこに柱間がいる気がして、少しだけ、嬉しくなった。
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火影が戦死したといってもやらなければならない事は沢山あった。
サスケは昨日のうちにすぐ滝隠れの長のところへと向かって話を聞いてきていた。
以前柱間を暗殺せよとの命令を出したのは一つ前の長で、多分その時の長の考えが染み付いた輩が何人も集まり身勝手に行動に移していたらしい。長はその事を全く知らず、ただひたすら謝り自害しようともしたが、サスケはそれを止めていた。
彼にもしっかりと柱間の意思は伝わっていた。
滝隠れの長は罪を犯した者達に然るべき処分を下すと誓って、柱間の死に哀悼の意を見せていた。柱間の死は無駄ではなく、ここから先滝隠れは滅多な事でなければ木ノ葉に攻撃するなどはしないだろう。滝隠れの忍達の目的がただ柱間を殺す為だけだったとしても、柱間が里を守った事には変わりはなかった。
その柱間が命を懸けてまで守った里を自分達がこれから守らなければならないのだと、里の忍達は改めて心に強く誓い合った。
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