はやくそれを確かめたくて、マダラは名前の体を押し倒し、太股で止まった下着を片手で器用に下ろしていく。裸の名前を組み敷くと、体の小ささが際立って見えた。潰して仕舞わないよう、しかし少し急いだ様子でマダラは名前の抵抗する腕を制した。

え、という戸惑いの言葉を繰り返しながら名前は頑張った様子で抵抗したが、ここまで来たらもう下着の布など無いのと同じようなものだった。

しかしマダラが名前の閉じた足を持ち開かせると、名前はさすがに必死の抵抗を見せた。


『えっ、ま、待って、やだ…!』


上手く力が入らない体に何とか力を振り絞り、名前は開かれたそこを手で覆った。普段は使用しない秘部だ。それをマダラに見られるということに余計に抵抗を感じた。

マダラは今度は先程より少々強引にその手を退かす。名前の足を持ち上げ、隠そうとする手を払い除けると、名前は観念したようにまた顔を手で隠した。顔かその秘部か、どちらかを隠していないと恥ずかしさでどうにかなってしまいそうだった。


『やだ………そんな、見ないで…』


視界は覆えど、そこをマダラが凝視している事くらい分かる。マダラにこんなにも下手に出て懇願した事は無かった。しかし見るなと言われれば見たくなるのが男の性分。懇願する姿もただの欲をそそるものでしか無かった。

薄明かりに照らされる名前の密処は神々しささえ感じた。上品な陰唇は名前の唇と同じ桃色で、その奥にはそれよりも濃い桃色の入口がある。襞の奥には紅色の艶やかな膣が拡がっているだろうと難なく想像出来た。控えめに顔を出す陰核は小粒で、つやつやときらめいている。

美しく卑猥な其処に奥まで肉棒を突き入れると考えただけで精液が漏れそうになった。

マダラは引き寄せられるようにそこに唇を宛がった。


『あ、えっ、や、マダラっ……汚いよそんなとこ、ろ…!』


内ももの間に当たるマダラの髪の感触に気付くと、名前は顔を覆っていた手を外して上半身を起こし、足を閉じようとしたが、マダラは手でそれを押さえる。ただの名前の力とマダラの力とではさすがに差があった。足を閉じたいのに思うように力が入らない。


「お前の体で汚いところなんて、何処にもない」


そう言ってマダラは濡れた名前の其処に舌を這わせた。


『そん、な―――ぁっ…!』


今までのどれよりも強い刺激が名前を襲った。驚く事に、名前の愛液もやはりほんのりと甘かった。一度舌に触れると、クセになりそうな甘い味だ。しかしマダラはそんなことに驚くより、さらに名前を快楽の渦に巻いてやりたいという気持ちの方が強く、むしろそれは一層マダラの欲望を駆り立てた。


『あっ、あっ、やあ……!』


ついに我慢しきれなくなった声が無防備に開いた名前の唇の隙間から漏れ出した。上半身を支えていた手に力が入らなくなり、名前は無抵抗に再びベッドに背を付けた。

陰唇をなぞるように舌を這わせ、愛液を掬いとるように舐め上げられると、快感が名前の体を駆け抜けた。そうすればそうする程、名前の奥から甘い蜜が溢れ出てくる。それは雄を誘い誘惑する甘い秘密の場所さながら、マダラの興奮を高めるばかりだった。結局の所、マダラは蜜に誘われたただの男だった。


白くて、清らかで滑らかで、どこもかしこも柔らかい体を、強く壊してしまいたいという欲望が、止まらない水のように溢れ出たが、マダラの中の理性が必死にそれを食い止める。

少しだけ顔を出し始めた、誰にも触れられた事が無いであろう控えめな陰核をそっと濡れた唇で含めば名前の腰が無意識に浮いた。


『あぁぁ……っ』


ついに秘密を暴かれたような、絶望的とも思える吐息が、名前の口から漏れる。天真爛漫な名前の、快楽と羞恥だけを拾った艶やかな声。ちゅ、とやさしくそれを吸われると、じんじんとした得体の知れぬ気持ちよさだけが名前を包む。

お腹の奥の方が熱く、マダラの唇と舌の感触を感じる度にその熱さも増した。訳の分からない感覚だったが、自分の奥から何かが溢れ出てくる事だけは分かった。だらしなく空いた唇から唾液が滴り落ちそうになるのを名前は僅かに残された精神で堪える。

マダラは、名前がどんな表情をしているのか、見たくなった。名残惜しかったが濡れそぼったそこから口を離し、名前の隣に横たわり、名前の様子を伺った。


『マダラっ…』


マダラが自分の隣に移動したと分かると、名前はマダラの方に顔を向け、小さくその名前を呼ぶ。これならば恥ずかしがり赤面する名前の顔が至近距離で見られる。名前の瞳は潤んでいて月の光が映り込みキラキラと光っていた。


「どうした?」


名前は、顔をマダラの胸元辺りに擦り寄せ、その服を握る。マダラが白く滑らかな腹をすうっと撫でると、名前の体がびくつき、掴む手に力が入った。


『ぜんぶ、恥ずかしくて、どうにかなりそうだよ。声も、自分の声じゃないみたいで、なんか、へんなの。体も、熱くて、』


直接的な言葉では無かったが、初めての感覚に名前は脅えているようだった。マダラは腹を撫でていた手で名前の顔にかかった髪を退かし、口付けを落とした。


「おかしくはない。今感じている感覚も、その感情も全て、名前のものだ。大丈夫だ…それに身を預けてみろ。俺は側にいる」


マダラは、名前に向けて安心させるよう、努めて穏やかに言った。名前は涙の溜まった瞳で、マダラが優しく自分を見つめている事を確認すると小さく頷き、再びマダラの胸元に顔を寄せた。

マダラは名前の無垢な体をどんどん自分が犯していく事に、確かに罪悪感も感じていた。しかし全てを自分の色で染めることが出来たなら、それはどんな恍惚鏡なのだろうかとも考えた。

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