『やっ、マダラ…!』


腰に微かに感じていた布の感触が突然なくなりほとんどの肌が空気に触れて名前は動揺する。今日は暖かかったのでたまたま下穿きは履いておらず、今名前が体に纏っているのは申し訳程度の下着のショーツだけだ。着ている本人をそのまま表すかのような純白の薄い布。それだけが名前の体も、最後の羞恥心も隠すすべだった。

マダラは下着しか纏っていない名前の姿を見て、それだけで下半身に熱が集まるのを感じた。かつて確かに多くの女を裸体を見てきたが、こんなにも美しい体は見たことが無かった。

忍のものとは思えない、それ以前に同じ人間とも思えなかった。怖いくらいに均等がとれ、華奢で細く、それなのにどこを触っても柔らかい。そういえば名前はチャクラを筋肉の代わりに使っているんだったかという自分の声がどこか頭の片隅で響く。

普段あまり肌を露出しない名前だったが、その判断は正解だとマダラは思った。名前の肌からも微かに甘い様な香りが漂ってくる。これを見て自身の欲求を押さえ込める男がどれだけいるだろうか。


『は、恥ずかしくて死んじゃいそう』


名前は恥ずかしさのあまり両手で顔を覆う。百年以上生きてきたがこんなに人に裸体をさらけ出したことは無い。マダラは顔を覆っている腕にそっと口付ける。


「大丈夫だ。羞恥心で死んだ人間なんて聞いたことが無いし、それにお前は不死なのだろう」


自分で呟き少しフ、と笑いながら少し見を屈めて名前の胸の下辺りに吸い付く。分かりやすく反応する名前は、自分では気付かないようだが体の何処も彼処もが性感帯のように思えた。

マダラは、自分よりもやや上にある名前の頭をぐっと引き寄せ、耳に自分の口を寄せる。薄く小さい耳朶を唇に包めば名前は直ぐに反応した。


『ぁっ、』


耳を這う生暖かい舌の感触に、名前は背筋がぞくぞくした。耳孔に舌を差し入れれば、名前は一際甘い声を出して、頭を掴んでいるマダラの手から逃れるように腰をくねらせた。くちゅ、という水音が直に耳奥に響き渡り、体の力が抜けそうだった。


『ん、あっ…!……や、あ』


ぞわぞわと耳に触れる感じた事のない感触に恥ずかしがる余裕が無くなってきたのか、名前の声がだんだんと嬌声になっていくのが判る。


「お前は耳が好きか」


マダラの、掠れた囁き声が耳のすぐそばで聞こえるだけで、名前はびくっと震えた。マダラの服を握る手に、力が入る。


『ん、ん……マ、ダラ…』


吐息交じりで自分の名前を呼ばれると、なんとも心地のいい快感がマダラを包んだ。

マダラは徐々に自分に余裕が無くなるのを感じていた。女を愛撫するだけでこんなにも興奮を感じた事はなかった。純一無雑で無垢だった名前が、自分の手で淫らに妖艶に変わっていく様が、こんなにも享楽を感じるものだとは思わなかった。

マダラは耳への愛撫を止めずに、ついに名前の太ももの間に手を伸ばす。そっと指の腹を当てると名前の体が強ばった。飾り気のない白い布は、すでに薄い布地が透き通るほどしとどに濡れていた。


「名前…下着を濡らすほど気持ちよかったか?」


経験のない名前が、自分の愛撫にこれ程までに反応するとは思ってもいなかったマダラはつい笑みを零す。


『やっ、やだ……マダラ…!』


そこをまさぐるマダラの手首をとっさに掴み、名前は震える声で訴えた。何がどうなっているのか、名前には分からなかった。とにかく体中が熱かった。

マダラは名前を見上げ、掴んだ手に触れた。体に力が入らないのか名前の指はそれほど強く握られていなかった。


「怖いか?どうする、ここでやめておくか?」


そうは言ったもののはたしてここで終わらせる事が出来るのか危うかったが、本当に名前が嫌だというなら理性を引っ張り出し、無理にでも止めるしかない。
しかし名前はゆるゆると首を横に振った。


『や、やめない。やめたく、ない……マダラだから…怖くない、から』


これより先はもう後戻りは出来ないだろうなとマダラは思った。本当は不安なはずなのに、全身で自分を信頼して、自分の為にそう言っているだろう名前が愛おしい。


「安心しろ、怖くない。俺に委ねて…全部、俺に見せてみろ」


マダラが促すように言えば、名前は目を細めてその手の力を緩めた。“身を任せる”という言葉が、ふと名前の頭のどこかに響いたからだ。

マダラは唯一名前を包むその薄布に手をかけ、ゆっくりと下ろした。名前は顔から火が出そうな勢いで真っ赤に染めて、口元を両手で覆っている。太股の辺りまで下着を下ろせば名前の最大の秘所が露わになった。

名前の其処は、期待通り綺麗なものだった。成熟の証である恥毛は地肌が見えるほど薄く、名前の髪と同じ色をしていた。白く輝くそれは恥丘の上部にうっすらと繁る程度だ。マダラは生唾を呑んだ。それの中に眠るものはどれくらい美しく、卑猥なものなのだろうと思うとマダラの心臓はぞくぞく震えた。

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