木ノ葉隠れ確立期、発展期編

-新しい命-



オビトとリンが上忍を目指して切磋琢磨しているちょうどその時に、ミコトの二人目の息子が無事に産まれた。


ミコトとフガクはその子に“サスケ”と名付けた。
木ノ葉に残る歴史の中でも有名であるヒルゼンの父と同じ名前だった。



『サスケ、かあ。よしよし、お利口さんだねえ』


ミコトの自宅で小さなサスケを腕に抱えると瞳が眩しそうに開き、ボーッとセンリを見つめた。


「すごい、センリ様。サスケが泣かない」

『ほんとにね!お利口さんだねえ』


昨日父が抱いていた時はあんなに泣いていたのに、と不思議そうにイタチがセンリを見上げていた。


『ふふふ、サスケはミコト似かなあ?』

「そうですか?」

『ほら、目元とか口元がそっくりだよ』


イタチが産まれた当時はどちらかというと父親似だったので、サスケは違うのだろうかとよくよく観察してみたが、サスケがお乳を飲む仕草をし始めたのでミコトの腕に戻す。



『イタチ、あなたの弟はかわいいね』

「はい……すごくかわいいです」


イタチはサスケをいとおしそうに見つめていてセンリもそれが嬉しかった。センリが微笑んでイタチの頭を撫でると、イタチは子どもらしいはにかみを返した。

[ 92/169 ]

[← ] [ →]

back