- ナノ -


木ノ葉隠れ確立期、発展期編

-神無毘橋の奇跡-



センリはカカシと分かれて里を出て、火の国の国境付近にいるマダラの元に急いでいた。ここから最短ルートを通ったとしても戦場につくには丸一日はかかる。その時間が長く感じて、センリは寝る間も惜しんで走り続けた。


『(マダラなら……大丈夫だとは思うけど…)』


里の忍達の前では見せないがセンリもマダラの事が心配だった。マダラの強さなら多少の事では敵にやられたりはしないだろうが、それでもこのところ戦場に行きっぱなしだ。前線で二ヶ月も戦い続けていればさすがに疲弊もするだろう。


『(攻め入ってくる岩隠れの忍達をどうにかすれば……この戦争は終わる………私達にかかってるんだ)』


森を抜けてだだっ広い平地をセンリは走り続けた。途中で短い休憩を入れていたが、それでも国境付近に到達したのは里を出てから二十時間後だった。
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