「お待ちしていましたよ、カレッタファミリーの皆さん」

「なっ……!」



ドアの向こうから現れた招かれざる客に、にっこりと微笑む綱吉。
でも、その視線は冷たく、全然笑っていない。
そして、奴らが綱吉に目を奪われている隙に、すかさず私は端の方へ寄った。

…………敵は3人。
おそらく、そのうちの1人……真ん中にいる背の高い人がファミリーのボスなのだろう。(一番高価そうなスーツ着てるしね、)
でも何故か、全員が困惑しているようだった。



「なんでここにボンゴレ十代目が……!!?」

「俺が知るかよ!まだ入院してるはずじゃなかったのか!?」

「くそ……っ」



話を聞いていると、どうやら向こうは綱吉はまだ入院していると思っていたらしい。
だから、ボス不在である今が絶好のチャンスだと………

……やっぱり、カレッタの情報網も大したことないらしい。



「どうするボス!」

「ちっ………想定外のことが起っちまったが、まあとにかく病み上がりには違いねえ!やっちまえ!!!」

「「おう!!」」



そして、三人のうち二人が綱吉へと向かっていく。
彼は既にグローブを装着し、死ぬ気の炎を身に纏っていた。
やっぱり綱吉は、すごい。
並みの者がいくら束になったって、本気の彼にはきっと適わないんだ……

懐かしいな、この戦い方。
…………とは言っても、1ヶ月ぶりくらいだけれど。
そう……最後に見たのは、綱吉が倒れる2日前だったかな…
確か、あの時は武と修行、っていうか稽古してたんだよね。

本当に懐かしい………


そんなことを思いながら綱吉を眺めていると、横からボスらしき男が近付いてきていた。



「へへ、弱そうな女がいるじゃねえか」

「…………見た目で判断しないで」

「ほう、よく見ればなかなかの上玉だな」

「……………」

「たーっぷりと可愛がってやりてえところだが、今の俺たちには戦力が足りねえ。だから早いところ弱そうな奴から始末しねえとなあ!!」



大声を張り上げつつ、私に向かってナイフを振りかざす男。
私はそれを瞬時に避けて蹴りをくらわし、そいつがバランスを崩してよろめいたところで、あらかじめ用意しておいた銃を向けた。



「動いたら…………どうなるか分かりますよね?」

「く、くそっ、こんな女に俺が………っ!!!」

「橘っ!」

「ボス……!」

「大丈夫、か」

「は、はい、なんとか…………」



どうやら、綱吉はもう2人を片付けたらしい。
男たちは床で倒れていた。
そして、私が銃を向けている男にも、彼は一発殴った。
すると案外呆気なく気を失って………

本当に、なんでこの戦力でボンゴレに責めてきたんだろう……(弱すぎる……)



「はあ……やっぱ俺体力落ちてるな」

「え、そうですかね……?」

「ああ。暇を見つけたら稽古でもしないとだな………」



…………結局、騒ぎへの対処に追われて、今日という日はあっという間に過ぎてしまった。





戦闘を終えて

(綱吉が心配してくれたの、すごく嬉しかった……)






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