「なまえっ!!!」 とある日の夕方のことだった。 俺の部下が病院に運ばれたと聞いて、急いで病室へと向かう。 荒々しくドアを開ければ、ベッドには変わり果てた様子の彼女がそこにいた。 「手術は終わったそうだぞ。あとはこいつの体力次第だ」 「リボーン……」 どうしてこうなった? 今日与えた任務はそれほど難しいものじゃなかったはず。 ただ同盟ファミリーとの会食に、俺の代理として出席させただけだろ…… たとえ敵襲があったとしても、そこにはなまえ以外にもボンゴレとゆかりのあるファミリーの連中がいたのだから守ってくれたはず。 それになまえだって決して弱くない。 自分の身くらい自分で守れる力はあったはずだ。 「……どうやら、敵対しているファミリーの介入があったらしい」 「それはどういう…」 「つまり、まんまとハメられたわけだ」 その言葉を聞いて、唇を噛み締める。 つまりボンゴレは同盟ファミリーからの裏切りを受けたということだ。 そもそも会食には俺が出席するはずだったわけで、そう考えるとなまえは俺の代わりに襲われたということになる。 情けない……大事な女を守ることもできなかったなんて。 それに今日会うはずだったファミリーは最近行動がおかしかったじゃないか。 まさか今日裏切られるとは思わなかったけれど……… 馬鹿だ俺、よく考えればいくらでも予測できたことなのに…っ 「なまえ…なまえ……っ」 「つ……な……………」 「目覚めたのか!?」 「……ごめ………あた、ま、……いた……い……」 「もう喋るなっ、」 「でも、ね……もう、だめ……みた…い」 「馬鹿なこと言うなよ!」 弱気になるなんてなまえらしくない。 お前には元気になってもらわないと困るんだ。 だって俺、まだお前に気持ち伝えてないんだから……! 頑張れよなまえっ!! 「ご、め……ん」 「おいっ」 「やく、そく……まもった…で、しょ……?」 “最期の時は絶対にツナの近くで……って” そう呟いたあと、ゆっくりと瞳を閉じる。 その表情は、とても柔らかいものだった。 約束は守ったよ (その次の日、なまえは亡くなった) -------------------- 久しぶりの死ねたごめんなさい 0508 title:)確かに恋だった 戻る |