そしてあっという間に土曜日がきて。
お母さん達を見送ってからもうだいぶ時間が経つなか、ツナくんは溜め息をついていた。
「はあ………最悪な奴らが残った…」
「そ、そこまで言わなくても……」
ツナくんの言う最悪な奴らとは、ランボくんとフウ太くんとイーピンちゃんの3人のこと。
みんなは元気にテレビゲームをして遊んでいた。
ちなみにリボーンくんは9代目に呼ばれたとかでイタリアへ行ってしまったの。
もちろんビアンキさんもリボーンくんを追ってイタリアへ飛んでしまったけれどね。
だからこのツナくんちで2日間を過ごすのは私を混ぜて5人だけなのです。
「ねえねえ、みつき姉」
たたた、とフウ太くんが駆け寄ってくる。
上目遣いで話しかけてくるものだから、可愛くて可愛くて仕方ない。
なあに?と笑顔で問い返せば、彼もにこっと笑顔になった。
「僕ねー、ツナ兄がみつき姉にやらしいことしないよう見張っとけってリボーンから言われてるんだ」
「へっ……?」
思わずまぬけな声が出る。
突然のことに頭がついていかなかった。
や、やらしいことって……!
なんて言葉を子供に教えてるのリボーンくん!
いやいや、その前にリボーンくんだって赤ちゃんだからその発言はおかしいよね!!!?
そう戸惑っていたら、ツナくんが横から口を挟んできた。
「あのやろ……余計なことしやがって」
「だめだよツナ兄、僕が見てるからね」
「フウ太、お前も今からイタリア帰れ」
「それじゃ見張りの意味がないでしょ?」
「……ちっ」
いやいやいや、なに舌打ちしてるのツナくん!
子供相手に苛立ちすぎでしょ…!
フウ太くん以上に子供っぽいよ!
「みつき姉は僕が守ってあげるからね?」
「フウ太くん……」
ぎゅう、腰のあたりに抱きつかれる。
あまりの可愛さに私は頭を優しく撫でてあげた。
すると機嫌を悪くした人が1人。
「お前ら離れろ」
「やーだー」
「フウ太!」
「わーんツナ兄が怒るーっ」
「ツナくん!子供相手なんだから本気にならなくても…!」
「お前はいい加減こいつの腹黒さに気づけよ!」
「えっ?」
腹黒い……?
いやいやまさかね、フウ太くんがそんなわけないじゃないか。
「僕、ツナ兄がなに言ってるのか分かんないよ…」
ほらこんなに可愛いのに…!
ツナくんvsフウ太くん
(なんでこんなに仲悪いの…?)
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