「やったねー!」

「そうだな!」



火曜日。
晴れて追試に合格した私と武くんは、ガッツポーズを決めていた。
再追試は30点以下。
私の答案は35点。
その様子を見て、隼人くんが鼻で笑う。
むっとした私は思い切り睨んでやった。



「お前らギリギリ合格だろうが」

「いいんだよっ、それでも合格には違いないんだから!」

「その前に追試を受けること自体おかしいんだよ」

「うっ…ツナくんだって追試だしギリギリ合格じゃない!」

「十代目はいーんだよ!」

「なんでツナくんだけー!ずるいー!」

「うっせえ馬鹿!」

「うるさいよ2人とも」

「「ひいっ」」



ツナくんの一言によって私たちは黙る。
睨まれたことによって冷や汗をかいた。

うう……ツナくん冷たい…



「むしろあれだけ勉強しておきながら35点を取れるところがすごい」

「う…っ」

「教えてやった俺の時間かえせ」

「……ごめんなさい」



確かに、今回は追試でもひどい点数取っちゃったけどさ。
こんなんじゃ、いつもいつも勉強教わってるツナくんに申し訳ないと思うよ。
でも自分でも完璧に解けたはずと思ってるのに間違えてるんだもん、どうしようもないんだよ…!

ひらり、ツナくんが私の解答用紙を奪い取る。
ゆっくりと目を通して、それから溜め息をつかれた。



「見事にケアレスミスばっかだな」

「……うっ」

「もう少し落ち着いて解けよ、勉強会の時は解けてただろ?」

「うん……」



だって数式を見ると頭の中が真っ白になっちゃうんだもん。
今までに覚えたとか式とか全部、頭から消えちゃうんだもん。



「私ね、次は赤点取らないように数学だけを集中してやろうと思うの」

「そしたら他の教科が出来なくなるだろ」

「そっ、そんなことないよ…!」





次こそは及第点

(無理無理、お前の頭じゃ)
(ひっ、ひどい……!)






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