夏島を出航してしばらく経った、昼食も間近なお昼頃。

「あの子ったら私が買ってきた服着ようとしないのよねぇ」

「よほど今の服が気に入ってるのね」

昼食までの時間潰しに、とサンジにフルーツで綺麗にデコレーションされたトロピカルジュースを飲みながら
ナミとロビンはのんびりと海を見渡しているセドナを見つめながら話していた。

ちなみにセドナにもトロピカルジュースが渡されているが手つかず状態だ。

「ロビンの方はどうだったの?」

「それらしいのは見つからなかったわ。
だから今度は彼女の文字を手がかりにするしかないわね」

「文字?」

ロビンが一枚の紙を見せる。

その紙には『sedna』と書かれていた。

「この文字があの子の名前みたいなのよ」

「これが…」

「それに、私も読めないわけじゃないみたいだわ。
見た瞬間に理解出来たの。
ということは、やっぱり私どこかでこの文字の研究をしてるはず」

「そう。こればかりは…専門のロビンに任せないと私じゃわからな……
ってセドナ!心臓に悪いからやめて!!」

船の手すりに足をかけ、海に飛び降りようとしていたセドナをナミが慌てて引き止める。

いくら無事だと分かっていても、やはりナミにとっては心臓に悪いようだ。

「そんなに海に降りたいなら、梯子を下ろしておくから今後は梯子を使ってちょうだい」

緊急時用のロープで出来た梯子を海に下ろす。

セドナはそれを見て理解し、梯子を使ってゆっくり海へと降りた。

海の海面に足をつけるとセドナは意味もなく走ったりして楽しそうだ。

「セドナはいいなぁ
海を歩けて」

チョッパーが羨ましそうに呟く。

「おれも歩きてぇ〜…」

一緒に見ていたルフィも呟いた。

その時、見張り台にいたウソップの大きな声が船内に響き渡った。

「敵襲だあああ!!
海賊船が近づいてくるぞおおお!!」

「!?セドナっ戻っておいで!」

ナミは叫んでセドナを呼び戻した。


















戦闘は敵側の大砲の挨拶で始まった。

もちろん砲弾はルフィによって弾き返されたが。

しばらくして船上に上がり込んだきた海賊達と戦闘になる。

「麦わら海賊団だ!」

「ぶっ殺せー!」

口々に叫ぶ海賊達。

威勢はいいがやはりルフィ達にとっては雑魚海賊でしかないのか数負けしてる割には戦況は明らか。

その間、戦えないセドナは船内で身を隠していた。

しかし

「麦わら一味発見!」

「女だ!捕らえろ!!」

「!」

船内に入り込まれ、見つかったセドナは慌てて逃げだそうとするがあっさり捕まった。

「白い肌だなお前〜」

「高く売れそうだ」

口々に言いながら船内を出た時だった。

「おれの仲間に手を出すなー!!」

足が伸びてきて海賊2人を蹴り飛ばし

「このぉ!」

ナミによって床に叩きつけられた。

衝撃でセドナも倒れ、その場に座り込む。

「セドナ大丈夫!?」

「………」

「早く中に入って。ここは私が守るか…!」

「!」

後ろの敵にナミも気づき、慌てて応戦する。

その間に逃げようとしたが、船内への入り口は敵に塞がれてしまった。

「待て!このアマ!」

伸ばされた手をかいくぐり、海へと向かう。

梯子を使って海に降りていると

「バカめ!」

ロープの梯子はあっさり切り落とされ、セドナは海に落ちてしまった。

「ハハハ!待ってろ!
すぐに捕まえて……!?」

海賊は驚愕した。

海に沈んだはずのセドナが海中から海面に這い上がり、そのまま走り去っていくからだ。

「なんだあの女!?
捕らえろ!絶対に捕らえろ!!
珍しい獲物だー!」

見ていたのか敵側の船長が叫ぶ。

海賊達が一斉にセドナ目掛けて走りだした。

「そうはさせるかあー!!」

しかし、麦わら側の船長によって敵側の船長は撃沈され
首領を失ったクルー達は倒れた仲間を担いでさっさと逃げ出し、戦闘は呆気なく終わりを告げたのだった。





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