「土方コノヤロー、俺をパシるとは良い度胸してやがる」
ガチャッ、とドアが開く音がして次に聞こえたのは見知らぬ男性の声。
「新居がこんな分かりにくいんじゃ不便で仕方ねーや」
平然と人の家の冷蔵庫にジュースを突っ込んでいく目の前の男性に私は呆然とするしかなかった。
「あ、あの…」
「あ?…え?」
「あなた隣の山田さんですか?」
「は?山田さん?違いまさァ。ってありゃ、土方コノヤローはどこに」
「ヒジカタコノヤローが誰かは分かりませんが隣と部屋間違えてません?」
「…うわマジか。こりゃ失礼しやした」
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