08
結局来たところで何をするわけでもないし、やっぱり時間が無駄になるだけだと思った。学校なんてわざわざ足を運ぶだけ面倒だ。
「みょうじ、何帰ろうとしてんの」
「…用事あるんで」
「ダーメ、学校優先でーす」
「意味わかんないから、離して変態」
今日もこの間とは違う男だがこの後会う予定があった。だから係だか委員だか知らないけどそんなことに付き合う気はなくて、帰ろうとしていたのに教室を出てすぐ担任に捕まってしまう。待ち伏せしてたんだ。
「新学期早々悪ィけど、結構やること溜まってっからよろしく」
こいつは話を聞く気がないみたいだ。半ば引きずられるように連れて行かれたところは知らない教室だった。
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