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「高杉には登校しろって言わないの?」
珍しくお隣さんが来てしまった為日差しに暖められながら寝ることは諦めた。ちょうど良い頃合いだと思って準備室に行くとやっぱり銀八がいて、机に足を乗せてジャンプを読んでいたので何の気なしに聞いてみる。
「…なんでみょうじはそう面倒なやつらにばっか絡まれるわけ」
「知らない」
「つーかもしかして今日高杉来てる?」
「来てた。で寝る場所なくなったから来たんだけど」
遠回しにソファを空けろと言うと少し横に詰めてくれる。いや、まだ邪魔なんだけど。
「座れば?」
「寝たいんだって」
「寝れば?」
「邪魔」
文句を言いながら横になってみるけどやっぱりどうやったって銀八が邪魔で伸び伸びとは寝転がれない。さっきの高杉みたいに「退けよ」と頭の横にある太腿を叩いた。
「よっ、こいせ」
「わっ」
おっさん臭い掛け声と共に私の頭が持ち上げられ浮いてすぐ着地。頭が移動させられたのは銀八の硬い太腿の上で、思わずため息が出た。
「キモ」
「ひでェ言いよう!」
「先生たまに本気のセクハラするよね」
「枕になってやってんの。大人しく寝てろクソガキ」
「ありがとおっさんおやすみ」
これ以上言い返して争うよりもゆっくり寝たいという思いが勝ってしまいそのまま目を閉じた。これだから朝から学校に来るのは嫌だったんだ。ああ眠い。
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