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「あれから結構考えたんだけどよ、やっぱ言わせてもらうわ」


少しして私が泣き止んだのを見計らったように銀八がじっと私の顔を見つめながら話し出した。


「お前、なんであんなことしてんの」


息が詰まった。普通今蒸し返すか?いや今しかないのか。問いに答えられないまま口を閉ざしていると手首を掴まれ、痣に当たってしまったのか鈍痛が走りつい「痛っ」と声が出た。


「…こんな怪我してまでやりてーことなのかよ」

「離してよ、あんたには関係ないでしょ」


口を突いて出たのはやっぱり捻くれた言葉。本当は私を気にかけて、そう言ってくれたことが嬉しいくせに。


「俺にはお前が誰かに叱って止めて欲しいように見えた」


情けないけど、先生の言うとおりなのかもしれない。きっと私は誰にも相手にされない虚しいヤツだから誰かにそんなことすんなよって自分を安売りすんなって止めて欲しかった。家に帰れない帰りたくない私を見捨てないで助けて欲しかった。

やっぱりこの人は他と違うのかなと、そう思った。


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