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担任の白髪頭、銀八曰く仲直りしたあの日からしばらく、二日に一回くらいは学校に行っている。朝からちゃんと登校するわけでもなければ時間はまちまちだし、まだ褒められた生徒ではないだろうけど。


「おはよー、先生」

「おー、ってお前またここ直行か。一回くれェ教室行きなさいよ」

「授業中に入ったら目立つからやだ」

「じゃあちゃんと朝から来いっつーの」

「起きれない」


先生が起こしてやるかー?と軽口を叩く銀八を無視して部屋の奥にある小さな冷蔵庫を開ける。あ、今日はモンブラン。


「ねー。先生もしかしてケーキ置いとけば私が登校すると思ってる?」

「ちげーよ。お前が毎回勝手に食ってるだけでそれ全部俺のだからね」

「ふうん。問題児の相手も大変だね」

「話聞いてた?」


私が来るのを知っていたように、絶対ケーキは二つ入っているし、ここの鍵はいつも開いている。大袈裟に言うとだけど、帰ってくる家ができたみたいだななんて思ってしまい少し背中がむず痒くなった。


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