「案内お疲れさまー

じゃ、どっか行ってていいですよ、帰るとき呼んでください。」




来る途中、五年生一同は昴に話しかけたことをすべて無視されたあげくには
用済みとなれば放置された事に唖然としていた。





「あ、へんた...変装少年くんありがとう。」





「また言った?!」




昴の二度目の発言に突っ込みをいれるが
変装少年、鉢屋三郎はふと肩を叩かれた。

肩を叩いた本人、不破雷蔵は目をつむり
駄目だ、というふうに首を横に振った





「なにが?!?!」




雷蔵にそんな行動をとられたのがさすがに悲しくなったのか
三郎はぐれ始めてしまった。

そもそもの元凶である昴は全く気にしていないが。




「んー...。」




「どうしましたか、天女様」




あごに手を当て悩んでいる昴に竹谷八左ヱ門は声をかけた。
昴は少し時間を空けてから答えた。





「竹馬とか、ありませんかねぇ」




五年生はさすがに疑問だらけだろう。

蹴鞠やお手玉といい、さらには竹馬の要求。
はしごでもいいと、言い出している。

何をする気か五年生たちには全く分かっていない。

だが五年生がそんな事に頭を悩ませ、さらにぐれている三郎も気にかけようとは
昴はしていない。



実を言うと、昴は忍術学園の関係者の笑った顔を毛嫌いしていた。

まあ善法寺伊作はべつであろうが。


全員がそろってそうなので
一週間もすれば、毛嫌うというより恐怖が増すだろう。





「(あーぁ、早く真選組のみんなのところに戻りたいわぁ
.........帰りたいわ。)」





そんな事を考えているうちに、いつの間にか久々知兵助がはしごを用意していた
なんでも兵助は

「知り合いの豆腐屋さんから借りてきました」

と、いうものなので全員あきれてしまっていた。



だが、ここから昴が独りで行動してしまっては
一緒に町まで出てきた意味がなくなってしまうので
五年生はなにかと理由を付けて誘うも





「だが断る!」





の一点張りの用で
五年生たちもあきらめた。


だが表面上のことであり
昴を尾行する気でいた。





実力者の昴がそれに気付かない訳が無いが

ひとつため息をついただけでスルーした。








3/5
しおり/戻る  
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -