*大学生×幼稚園児



久々に幼馴染みと会う事になった。
幼馴染みと云っても、其程仲が良い訳では無い。どちらかと云えば、腐れ縁と云った方がしっくりくる、そんな間柄だ。
そいつは高校卒業と共に上京して東京の大学へと進学してしまったので、恐らく顔を合わせるのは三年振り位だ。月日が流れるのは早いな、なんて思ってしまうと云う事は、俺ももう年と云う事だろうか。俺まだ二十代なんだけどなァ。

「銀時」

懐かしい低音が聞こえて振り返れば、記憶の中よりも大分大人びた幼馴染み。と、そいつに腕を引かれてよちよち歩く、幼子。幼稚園位?かっわいー。って、違う違う違う!そうじゃないだろ俺!

「ししししし晋助くん?」
「ああ。久しいな」
「ひ、ヒサシブリ〜」
「変わんねぇな手前は。相変わらずの天パっぷりじゃねぇか」

にやりと小馬鹿にした様に笑いながら、傍らの幼子を抱き上げるそいつのそのムカつく笑みは、昔と何一つ変わっちゃいない。変わっちゃいないんだ、そいつ自身は。そりゃ、成長はしてるから多少の変化は見受けられるだろうが、そこは大した問題じゃあない。
問題なのは、










「このおにーちゃんだあれー?」

御前が誰だァアア


























「――従弟?」
「ああ」

珈琲を啜りながら答える高杉は、そりゃあもうムカつく位様になっていて。向こうでもそうだったが、きっとこっちでも馬鹿みたいにモテるんだろうなァ。膝の上に幼児さえ乗せてなけりゃ。

「何でまた、」
「…こいつの両親、何かと忙しくてな。今迄は祖母さんが面倒看てたんだが、年なもんでよォ。家も近かったんで、俺が預かる事になった」
「預かるったって…」
「金やらなんやらはこいつの親が面倒見てくれるから問題ねぇし、大学の方も問題ねぇ」
「…ソウデスカ」

説明をしながらも、口の周りに付いた食べ零しを拭ってやったり、ちっちぇ背中を摩ってやったりと、従弟の世話に余念が無い。何かアレだな、従兄弟っつーか、一児のパパみたいになってっぞ高杉。
まあ、面倒見てる高杉の表情が思いの外柔らかいから、きっと楽しんでやってんだろうけど。何か、幼児に絆される高杉ってのは面白い。

「…で、何て言うの、その子」
「ああ、総「そーごっ」

今の今迄俺が土産に寄越した菓子を夢中で頬張っていた筈の幼児がいきなり顔を上げたかと思うと、高杉の言葉を遮って名乗りを上げた。心なしか、その顔はきらきらしている。

「おきたそうご、さんさいですっ」
「よく出来たな。でも、三歳だったか?総悟」
「……よっつ!」
「よし、上出来だ」

よしよしと頭を撫でて従弟――そうごくんを褒める高杉は、最早親馬鹿以外の何物でもない。否、この場合は従兄馬鹿か。
そうごくんはそうごくんで、高杉に頭を撫でてもらって嬉しい様で、にこにこしている。うん、年相応で実に可愛らしい。
あんな可愛い従弟なら仕方ないかもしれないが、それにしたって高杉はデレ過ぎだろう。キャラ崩壊しちまってるじゃねぇか。あのクールキャラは何処にいったんだ何処に。ったくよォ、これだから何時迄経ってもチビのまま、

「おにーちゃん」

お?

「おかしありがとお」

にぱあ、そんな効果音が何処からか聞こえてくる様な、そんな満面の笑顔で拙いながらも御礼を述べるそうごくん。か、か、











(可愛いじゃねぇか畜生…!)











高杉の事をどうこう云えなくなってしまった俺なのでした。





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大学生×幼稚園児が書きたk(ry
ただただ自分だけが楽しい^^
因みにミツバさんは寮制の学校通ってるのであんまり帰ってきません
総悟と晋助の年の差は17位
犯罪所の騒ぎじゃねぇ^^^







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