「ありがとうございました!またのご連絡お待ちしています!」
あれから2週間。
醤油まみれの服は洗っても落ちにくいと言うことで、クリーニングに出していた。
しかも、良い機会だからと言って銀時が布団やらなんやら色々出し、神楽まで布団や衣服を出してきたので量が半端じゃない。
結局、行きも帰りもクリーニング屋さんにお願いして車で運んでもらったのだ。
「わぁ・・・ふかふかアルぅ・・・定春みたいネ・・・」
「コレはコレで、クリーニング出して良かったね」
「うーん・・・」
「神楽ちゃんこれ、自分の服向こうに置いてきて」
「ふぁーい・・・」
暖かな布団に横になると、一気に幸せな眠気に襲われた神楽。
そんな眠い体を起こし、新八から自分の服を受け取った。
◆
「おーい新八ぃ神楽ぁ!さっきそこで依頼頼まれ・・・こら定春!足拭いてから入れ!」
クリーニング屋さんを待たなければならない新八と、どうしても待ちたいと言った神楽。
だが定春は早く散歩に行きたいと家の中を走り回り出したので、仕方なく銀時が連れて行く事になった。
早めに切り上げて万事屋に戻り、散歩中に依頼があったことを2人に告げようとする。
定春に足を専用マットで拭くように言い、それを見届けてから中に入れ、銀時も家に上がる。
「・・・やけに静かだな」
居間に入り、声をかけたが返事がない。クリーニング屋と何かあったのかと思い、外に出ようとすると寝室の襖が少し開いてるのが見えた。
「・・・おい、居るのか?・・・って、あ!定春!」
銀時が襖に手を掛け中に入ろうとすると、大きな真っ白い身体が彼を押しのけ我先にと寝室に侵入した。
「ったく・・・しょーがねぇな」
定春が中に入ったのを見届け、銀時も寝室に足を踏み入れた。
「わんッ」
「・・・・・」
すやすやと眠る子供が2人。
その子供を守るように、定春が頭上に身を丸めて伏せた。
「・・・ん?なんだ?この妙な・・・・・。いやいやいやいやないないないない、ないよコレ。だって俺あれだもん、まだあれだし若いし・・・つーか別にこいつらの寝顔みて嬉しいとかそれはないわ、いくらなんでも親心・・・って馬鹿違ぇよ!!何言ってんの!?別に顔ニヤけてねぇし!!」
「わんッわんッ」
「しっ!!静かにしてろ!!2人が起きるだろーが!!」
定春も誰も、何も言っていないのに1人で話を進めていく銀時。
動揺したのか、定春の鳴き声よりも大きな声で注意してしまっている。
「んー・・・」
「!!」
「・・・・・たまご」
「・・・・・プッ・・・クッ・・・ククッ」
寝ながらも食べ物の名を口にする神楽に、堪えきれず笑ってしまう。
寝ているはずなのに神楽から蹴りが飛んでくるその時まで、笑いは止まらなかった。
「痛ぇ・・・。本当に寝てんのかよこいつ・・・」
飛んできた足を布団の中にしまってやり、ふと、新八を見ると珍しく眼鏡を掛けたまま眠ってしまっていた。
「疲れてんだな・・・・・」
そっと眼鏡を外し、2人の頭上に居る定春が踏みつけないような場所に置いた。
「わん」
「大人しくしてろな、定春。銀さん飯作らねぇといけねぇから」
定春の頭を撫でると、そっと寝室を後にした。
◆
「神楽ちゃん、神楽ちゃん起きて」
「んんー・・・何アルか・・・」
「僕達寝ちゃったみたいだよ、もう6時過ぎてるから早く買い物と夕飯の支度しないと」
「何・・・?夕飯が椎茸なんて嫌アル」
「完全寝ぼけてるよこの子・・・」
目が覚めたのは町が暗くなり始めていた頃。
急いで起きあがったが視界の悪さに、掛けたまま寝てしまったはずの眼鏡がないと気付く新八。
身の回りを探すと、自分が置いたはずのない所に眼鏡があり、『もしや・・・』と思わされた。
頭上に居た定春に抱きつき、二度寝をしようとした神楽を起こして、寝室の襖を開ける。
「!これ・・・」
「あぁ!!『たまご・やき』!!」
「いや卵焼きだから」
目の前にあったのはテーブルの上に並べられたたくさんの料理・・・ではなく、3人分のお箸と1皿に盛られた卵焼きだった。
「こんなことするのは・・・・・」
「銀ちゃんしかいないネ!」
2人顔を見合わせて台所に駆けていった。
台所では夕飯を作っていた男が足音に気づき、何やら慌てていたらしい。
「「銀さん(銀ちゃん!)!」」
「おわッ!!?馬鹿危ねぇ!!」
名前を呼んで飛びついてきた2人に照れ隠しで怒ってしまう銀時だった・・・
end
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1500HIT&サイト開設1ヶ月記念!!
\(^o^)/
ありがとうございます!!!
まさかこんなに早く1500人以上もの方々に読んでいただけるとは…!!!
ginkumaは幸せ者です!!
これからも日々みんなと一緒に
銀魂を愛していこうと思います!
ありがとうございました!!!
ginkuma