ざわつく店内。
 テーブルの上にはフルーツにアイス、クッキーにシリアル盛りだくさんな異様に大きなパフェ。
 そして目の前には自分の手持ちのチラチーノ、ポニーテールでワイシャツに黒スラックス姿なうのこと卯ノ花。
 そしてそして、そんな私達をチラチラと頻繁に盗み見ては小さくも黄色い声を上げる沢山の女の子。
 

 一体どうしてこうなった…!?



**********


 遡ること3時間。
 昼食の片付けを終え、リビングで今日の夕飯は何にしようかと考えながらスーパーのチラシを眺めていた私の所に妙にご機嫌なうのがやってきた。
 にっこにこしながらぽすりとソファー、私の隣にキレイに脚を揃え腰をおろす。
 く…美脚め…!
 「ねえねえ莉子ちゃーん☆」
 「何かしら?今日の夕飯は魚だからね」
 「わーいお魚ー☆って違くてえ…!」
 ずいと男の子とは思えない無駄に可愛らしい顔を近付けてくる。
 「莉子ちゃん」
 「な、何よ?」
 何を言われるのか内心どきどきしながら次の言葉を待つ私にうのはこう言った。
 「今日、これからデートしない?」
 

 そんなわけで夕飯の買い物の荷物持ちを条件にデート(…これはデートなのか?)をすることになった私と卯ノ花。聞いてみれば家から少し離れたカフェの新メニューのカップル限定パフェ、その名も「らぶ☆パフェ」が食べたかったとのこと。
 生物(なまもの)を買う故買い物を後回しにし、カフェに到着するとそこはカップルや若い女の子で賑わいをみせていた。
 少し待つと席に通された。
 思い起こしてみればもうその時からうのは周囲の注目の的だった。そうよね、ツインテロン毛美脚の物凄い可愛い子が女子(私)と一緒に来て常人ならコロッといってまうメロメロ笑顔で「らぶ☆パフェ1つお願いねー☆」なんか言われたら「え!?」と思いますよね分かります。





「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -