浮気しても怒られたことなんてなかった。二度としない、一番は銀河だけ。そう言えばいつだって許してくれる大好きな彼女。俺の浮気癖はもはや病気みたいなもんで、どんなに気をつけたって治らない。もともと来るもの拒まず去るもの追わずがモットーなのだからそりゃ誘われたら乗るだろ。誘ってきたのはあっちで俺は悪くない。今まで彼女面してた奴等は、あり得ないお前も悪いバッチーンでさいならって流れだったが、冒頭に述べた通り愛しの銀河ちゃんは俺を悪者扱いしたりしない。大好きよき理解者。だから今回も心配ない。例え他の女とキスしてるところに銀河が鉢合わせても


「おお 銀河 」

「ごめん。もう無理」

「銀河?」

「まさ 本当に最低だね」


ばいばい。それだけ言って背を向けた銀河。今まで言われたことのない言葉と汚いものを見るような冷たい目に、背筋が震えた。なんじゃそれ。怒りも悲しみもない銀河の声が怖かった。首にまとわりつく女をはね除けて、無我夢中で銀河を追いかけた。とっくの昔に愛想尽かされていた。銀河は俺を愛していなかった。今さら理解した俺はとんだ大馬鹿者だ。ああ、今までの俺を殺してやりたい


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