「自分 ほんまおもろいなぁ」
「てめぇどこから声だしてんだよ。鼻の奥に何か飼ってんの?気持ち悪い」
「はは おもろいなぁ」
「うわ ちょ 触んないで」
入学式。隣に並んだ眼鏡の長髪は、なんとも気持ち悪い声をした関西人だった。入学式遅刻したくらいでおもろいなぁだって。笑いの沸点低すぎでしょ。あんたそれでも関西人?って聞いたらまた、おもろいなぁ自分とか言って笑った。無駄に大人びた姿が嫌だった
「俺 忍足侑士。なぁ友達になってえな。東京めっちゃアウェイやねん」
「じゃあ今日から友達ね。あたしは銀河って呼んで」
「おおきに 銀河ちゃん」
「ちゃん付けすんな。あと髪切ってこい」
「ほんまおもろいわ 銀河」
それしか言えないのか。こいつは自分がアウェイに来てしまったと思ってるみたいだけど、あたしだってそうだ。あたしだって初等部からの持ち上がり金持ちの中にいる異端の1人。どうして忍足侑士があたしと友達になりたいなんて言ったかわからないけど、まあ1人よりはいいかな、なんて思ってる。どんなゲームでも仲間は多い方がいい。あたしは仲間をゲットした