例えば病的にのめり込めるものがあるとして、その対象が食べ物だろうと読書だろうと構わないが自分にとって無くてはならないものに成り得たとしよう。初めは気にする程度だった筈が次第に物足りなくなり自制も効かなくなりついには中毒と形容されるまでのめり込んでしまったとしたら、と考えると少し怖い。そこで我に返り一時的にでもやめられたなら幸いだがそうもいかない。そんな危惧すべき対象、果たしてそこいらに簡単に見当たるだろうか。声を大にして言うものじゃあ決してないが、俺にはある。それはそれはのめり込みすぎて、病に明るい(とは不穏な言い方だが的は得ているだろう)保健委員長様直々に「末期だね」と呆れられてしまうほどである。しかし俺は省みない。後悔すべきことでは決してないからだ。その末期対象とは。

俺の彼女だ。