あーつーいー!



「わかってるから口に出さないで」


汗つたう、初夏

ぎらぎら陽射しにダウン寸前


「沢に行こうって言ったのこへでしょう、我慢なさい」
「辿り着くまでがヤバイんだってぇ…」


目の前にドカーン!って現れないかな、沢

壮大すぎる彼の発言に何も返さず山道をふらふら


「名前!」


声に反応する前に小平太に手を取られ、走る走る!


「こっ、こへ!走ったら余計に…っ」
「全然暑くねぇーって!」


確かに小平太と走れば風が汗をさらっていく
きらり反射した視界の向こうは目的地


「よっしゃー到着!」
「やったーって、えぇ!?」
「引き続き止まることなく!」


ダーイブ!!


目前に水

バシャン!


「ぶはっ」
「はぁー気持ちいいー!」
「こへ、アンタねぇ!」
「怒んなってー」


笑い飛ばされたら何も言えないじゃん

水中 風 陽射し
汗つたう、初夏