心配なのはずっと一緒に居すぎること
不安なのはこんな日々にも慣れそうなこと


「綾部くん」
「先輩、重いです」


失礼な。

べったり後ろから張り付くと不愉快そうに鼻を鳴らされた。
毎晩、それこそお忍びでやってくる私に対して冷たいのは、まぁいつもの事なんだけど。

酷い、心外だわ、なんて罵れば


「じゃあ何ですか。抱けば満足なんですか」
「わ、そんな大胆な。きゃー綾部くんが…」
「……………」
「悪かったよ…」


謝るとぎゅ、と抱き付かれた。
ふわふわの髪がいい匂い。


「綾部可愛い」
「…………どっちが…」
「え、なに?聞こえなかった」
「いいです 別に」


(どうかこの夜が朝にならないで)

強く思うほど 願うほど


「先輩、名前で呼んで」


ああ、めげそう。



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