久々に再会した名前ちゃんは昔と何も変わっていなかった。
「久しぶりー!」
「喜三太…いつ帰ってきたの?」
「ついさっきだよぉ」
名前ちゃんは俯いている。
あれ、もしかして帰ってきちゃいけなかったのかな。せっかく卒業したのに。先生は納得してくれなかったけど、一応忍者になったのに。
沈黙が心細くて手元の壺をぎゅっと抱えた。
ふと、
「わ、」
手が伸びてきて、抱きしめられる。変わってないけれどやっぱり体格に差はついたみたい。こうして近づくと、全く身長が違っていた。
胸に頬を寄せて、小さく おかえりと呟く名前ちゃん。
「会いたかった、喜三太」
「僕も」
僕も、会いたかった。触れたかった。
もうお別れは言いたくないから、これからはずっと一緒にいようね。