白い息を吐いて、つんと乾いた空気を吸った。すっかり冷たい、もう季節は冬だ。女子の寒い寒いと言いつつ下がらないスカートを横目に、でもこの時期は下にかあいらしいホットパンツが壁のようにあって まあ、それも冬の風物詩かなあ なんて考えながら坊を待つ。掃除で遅れる、から始まるメール下、下、ってやり取りを読み返していく。こんなときもあったなあ、とか これ送ったらいらん誤解されて喧嘩したなあ、とか。坊との喧嘩は長くて、自分が悪くないって思ったら坊からは絶対に謝ってこない。そこが困るところで、でも愛しいところで、要するに俺は思った以上に坊に惚れとるんやなあ、って思ったり。

「廉造!」
「遅いですえー」
「悪い、中で待っとってもよかったんに」
「ふふふ、」

不満そうに眉間にぎゅってシワを寄せながら喋る坊が好き、何か愛されとるなあって思うから。

「うわ、お前手ぇ冷た!」
「これですえ、竜士さん」

外で待っとったら、竜士さんにこれしてもらえるやろ。そう言ったら「アホか」って照れくさそうに笑うから こっちも段々照れくさくなってきて、無意味に笑ったりなんかして。坊が「行くえ」って手を引いてポッケの中で手を繋いで ああもう、「竜士さん、すき!」「なっ……ア、アホちゃう!? こんな街中で!」本当に本当に幸せ!








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