4万企画小説 | ナノ
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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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▼ 1か0しか選べないらしい

「クソマリモいい加減にしやがれ」
「飽き飽きなのはコッチの方だアホコック」

「どう!考えても!おれのが先にナマエを起こした!」
「いいや、誰がどう見たっておれの方が先にナマエを起こした」



別にこの2人に取り合われているわけではないんだ

男を取り合って喜ぶような2人でないことは重々承知している。
それなのに何故この2人がオレを挟んでいがみ合いを続けているのか


それはサンジが、ゾロの次に寝ぼすけのオレを起こすようナミに"頼まれた"からだ
「ナミさんからの直々のご命令だ!何があっても完遂させてみせる!」と意気込み、勢いよく「んナマエー!起きやがれぇー!」と船室のドアを開けた、
のとほぼ同時にオレの上のベッドで寝ていたゾロが目を覚まし、「おい時間だ起きろナマエ」と声をかけてきたのだ


オレはサンジの声とゾロの揺り起こしで、ほぼ同時に目が覚めた
それがいけなかったらしい



サンジはナミからの頼みをこなせなかったと決め付けるのが癪で突っ掛かり、
ゾロは何かよく分からないがサンジに出し抜かれたくないからと躍起になって言い返す

本当にどうでもいいことなのだが、一向に喧嘩をやめてくれない
早く飯が食べたいのだけどキッチンに行ってもサンジはここにいる



「ナマエはおれの声で目ぇ覚ましたんだクソマリモ」
「おれが揺り動かしたからナマエは起きたんだ」


「オレの為に争わないでー」


「「ナマエは黙ってろ!!」」

「…すみませんです」



これだ。口を挟むのも許されない
ほんとどうすればいいのだろう
いつもこの2人の喧嘩って、始まるとどうやって終わってるんだ?


ならば仕方ない。そう思ってとった行動は1つ


「………よし、ならこうしようじゃないか」
「なんだ」
「んだよ」

「どうだろう。勝負は明日に持ち越しと言うことで」



「おっしゃ、明日見てろよテメェ」
「上等だ。ぜってぇおれが先にナマエを起こす」
「首洗って待ってやがれ、ナマエの朝はおれが司る」
「刀念入りに磨いでおいてやらぁ。ナマエの目覚めはおれが与える」



ふぅやれやれ変なことを言われているような気がするが、
こうすれば2人は今日の内にこの約束を忘れるはずだ



「…たぶん」

「?何か言ったかナマエ」
「いや別に」
「あーねみぃ」





▼ゾロとサンジに取り合われ/ナジミさん
リクエストありがとうございました!


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