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▼ やわらかな溺愛

「ナマエ!!」
「ん?なんだエース」

「すっ、す、好き、なんだけど、さ!!」
「おーありがとうなーオレも好きだぞー」
「お、おふん……」
「おふん?」



それでいいのかエースお前は。そんな気のないナマエの言葉に、男が頬を簡単に染めていいのかエースお前は。いや本人がそれで幸せだって言うんなら別に外野がとやかく言うつもりはないのだが。ないのだけれど
白ひげ面々が知る限りではエースは割りと初心な人間の部類に入る。その年の男海賊にしてそれってどーよ、と世間様は言うだろうがとても残念なことにエースはナマエと言う男と出会ってしまったのだ。「アラバスタで弟と会った時にナマエのこと紹介したんだ!ルフィも会いたいって言ってたよ!」「へぇそうなのか〜」いつの間にかエースの弟公認になってたナマエ
「色街に行くくらいならナマエと一緒に繁華街に行く!食い物はあるし隣にナマエもいて最高だ」とは彼の言葉である。確かに食事屋で食事をし(食)、店内でいきなり暴眠して(睡眠)、そのとき隣にナマエがいれば(欲)人間の三大欲求を軽く満たせれるんだからお手軽だな。
いや、いいんだよ?いいんだけどね?
一匹狼だったエースがナマエと一緒にいて楽しそうにやってんのを見てるのは嬉しいよ。でもな、それは全部、ナマエとエースが"恋人関係"であればの話だ。
今のお前は、ナマエに軽くあしらわれてるに過ぎないんだぞエース




「エースは、オレの例えばどんなところを好きになってくれたんだ?」
「えっ!そ、それは…うまく伝えられねぇけどや、やっぱり優しいところだろいつもおかずを一品分けてくれるところ優しくて惚れるしだし笑ったときの顔もえくぼも好きだあと細くなる目とかそれに真剣な顔でおれには読めないような本読んでるとこも知的でかっけーなあって思うし昼寝してるときとかのむぼーびな顔とかずっと見てたくなるし戦ってる時のスタイリッシュな感じとかおれの誘いにいつも笑ってついて来てくれるし寝たおれを揺り起こしてくれるときの手とかあったけぇしもうこうなってくると「ナマエ」って言う音の響きまでもが心をときめかすって言うか」
「おう大体分かった」
「ほ、本当か!伝わったか!」
「すっごくな」
「すっごくか!」



第三者は耳を塞いでいたエースの言葉にもナマエは航海日誌を片手に読みながら軽く受け流していた


ナマエに自分の想いが"すっごく"伝わったことが嬉しかったエースがそばかすの似合う笑顔でこれでもかとキラキラ笑っている
そんなエースの笑顔を横目で盗み見たナマエは「エース、ちょっとカモン」手を振りエースを呼びつける。「な、なんだ!」とすぐに駆け寄って行ったエースの頭をテンガロンハット越しに撫でつけた



「そんなに想ってくれてありがとうなエース また今度の島で、一緒に飯屋に行こう」
「――!お、おう!!」
「イイ返事だ」




今までエースの方からナマエを誘うことはあっても、その逆は無かった

エースの知らない、ナマエの根底にある「他人からの想いは重くて受け止めたくない」気持ちも、少しは絆されたのだろうか。そうであればいいなと思う。エースからのあの真っ直ぐな想いをキチンと受け止めてやるのが、いずれナマエ自身の幸せにも繋がるだろうから









▼エースが男主に頑張って告白する/レグルスさん
リクエストありがとうございました!




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