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「#幼馴染」のBL小説を読む
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シャチ君への制裁に満足したローが隣に帰って来た。晴れやかで艶やかな顔をしている
「…ちゃんと船に戻してあげたのか?」「そこら辺に転がってるだろ」多分、戻していない。今もシャチ君は海の中と言うことだ。致命傷となってしまう前に、誰かが救い出してあげることだろう。

腰を手で労わってやりながら「具合はどうだ?」と訊けば、「…最高」と返って来る。ローも大概我慢してくれていたから、とても顔色が良いように見える。男ヤモメな俺も久しぶりの行為だったから随分気持ち良い思いを……




「キャプテン 空気をお邪魔するようで申し訳ないんですが、針路の相談をしたいんですけど…」
「…あぁ、分かった」
「………」



…いけない いけない。つい似合わないことを口走りそうになった









「トリトさんどうもその節は大変ご迷惑を…」
「そんな畏まって謝らなくても大丈夫だよシャチ君」


無事に吊り上げられたシャチ君が謝罪しに来てくれた。謝るなくともいい。船の中と言う狭い閉鎖空間だ。本人の意思が関与しないところで話は一気に広まってしまうものだ

笑って許せば、シャチは「トリトさん…!!」と感激の涙を流している。いちいちリアクションが大袈裟で、見ていて楽しい子だな




「トリトさん、聞きました?」
「何をだい ペンギン君」
「魚人島へのログが、もう溜まったみたいなんですよ。さっきキャプテン達が話してるのを聞いたんです」
「もう?今回はえらく早いんだな」
「前までの島の長さが異常でしたからね」
「ほぉ……だが魚人島へ行く前に、シャボンディ…と言うところへ向かうんだろ?」
「ええ コーティングしてもらいに」



船室からローが出てきた。すぐにシャチが「出発ですか!」と意気込む。さっきまでの事なんてもう忘れたかのようだ。なんとも切り替えが早い。
「ああ。食糧はもう初日で充分補給できたからな。波の様子を見て、今日中には出発する」らしい。


「トリト、シージラフから受けた船の被害の方にも問題はないか?」
「ああ しっかり点検した、大丈夫だ」
「よし ならシャボンディへの出航準備をしろ」
「アイアーイ!!」
「了解です」



すぐに散らばっていくシャチやペンギンの後を追おうとトリトも腰を上げる

「…トリト 一つ言っておくことがある」
「なんだ?」
「シャボンディに着いた時は、一人行動は絶対に禁止だ」
「…なるほど。しかし何故?」
「色々厄介な奴らが集まりつつあるらしいからな…。 おれも、自分の目で確認してからだが」



ローの言う"厄介な奴ら"とは誰だろうか 何にせよ誰にせよ、無闇な単独行動は控えるのが良さそうだ



「了解した。ローの傍にこれでもかと付き添っていることにしよう」
「言ったからな?離れたりしたら承知しねぇぞ」
「ああ」





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