恋情増幅 | ナノ
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「あ、お帰りなさいキャプテン、トリトさ…ん!?」
「キャプテンどうして顔伏せておぶられてるんですか?」
「とてもじゃないけど、キャプテンとして皆に示しのつかない顔をしているらしい」
「ははぁ…」



トリトの背中に掴まって顔を伏せているキャプテンから見える首筋が薄っすら赤く染まっているのを発見した、
シャチが、もしや…!?、ペンギンが、まさか…!?、ベポが、具合悪いのかな…?、以下数名が、なん…だと…!?と慄く

アワワとなりつつもシャチがトリトに事の真意を確かめようと動いた



「え、え、トリトさん、さっき、キャプテンと2人で何のお話を…」
「ん、あ、あぁ、いや、なに」



いやなに、ってなにー!


恥らってるトリトを見て、顔の色が伝染したシャチは全てを悟った

ついに、キャプテンの長年の片思いが報われたのだ!間違いない!そうでないはずがない!



「良かったですねキャプテン!」
「やりましたねキャプテン!」
「嬉しいっすよキャプテン!」


あまりにもテンションが上がってしまい、背中にいるローの背中をバシバシと皆で叩き合う
普段なら一発目で鬼のように怒られることは間違いないのだが、今は身動きすらしない
ずっとトリトの肩に掴まって顔の赤が引くのにずっと堪えているようだ



「なになに?キャプテン、トリトさんと恋人同士になれたの?」



ストレートに訊ねたベポの言葉にだけは、ローは赤い色のままの顔を向けてニヤリと笑って頷いた


「ああ」
「本当に!やったね、キャプテン!」
「…………今猛烈に恥ずかしくてならん……隠れたい……」


皆の注目を浴びて負んぶしているこの状況が既に堪えられなくなっているらしい
そんなトリトを労うように、ペンギンが苦笑混じりに声をかける



「とりあえず寝ましょう2人とも もうすぐ日の出ですけどね」
「もうそんな時間だったか じゃあロー、部屋に…」
「今日は一緒に寝る」
「きょ、今日は勘弁してくれ!」
「今日が駄目なら明日も駄目だろ。寝るったら寝る」
「大人しく寝るんだぞ」
「襲いたいなら襲ってくれてかまわない」
「襲わない!」



トリトさんめっちゃ恥ずかしがってるね
"ニホンジン"だからじゃないか?
なにそれ
キャプテンが前に言ってたじゃん




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