恋情増幅 | ナノ
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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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参った



たった3文字で今のトリトの様子を表現するならばこの言葉がしっくり来る。先ほどまでローとベポが酒盛りをしていた桟橋に立ち、がっくりと項垂れているトリトの顔は仄かに赤く色づいている。思わぬことを盗み聞きしてしまって、整理が追いついていないのだ



先ほどのローの話をまとめると、つまりこう言うことか



ひとつ、ローはトリトが好き love的な意味で それも17年前から
ひとつ、ハートのクルー達は皆それを知っている
ひとつ、なのに肝心のトリトが分かってくれない いつかシバく




(シバかれる…!!)

ローにしばかれる等冗談ではない。頭の1つや2つとオサラバしなくてはいけなくなる

いや待て、重要なのは3番目のそこじゃない。1番目だ。最重要ポイントだ
ローは オレのことが 好きだったらしいよ 昔から
………なるほど、



(分からん……!)



なぜ!?どうしてオレのことをアイツは好きになったんだ!?どこだ、オレのどこがローの琴線に触れた。年上の男でただの大学生だったあの頃のオレを一体どうやって好きになった。どんな女と付き合っても最後フラれる時に「優しいだけじゃつまらないのよね」と言われ続けてきたことからオレの優しさがアイツの鋼の心を溶かした……とかか!?いや落ち着けだんだん混乱してきた。頭がグルグルする。顔が熱い気がする。胸がドキドキする。ん?待てまてどうして顔が熱くなって胸がドキドキするんだオレ。まさかオレお前、"嬉しい"なんて思っちゃいないだろうな?




「……………おもってる」




……まさか……いやいや、まさかまさかいやまさか!そんなオレまでまさか!
いやでもだ。誰かから好かれるのって嬉しいことではないか。ましてやローだぞロー
好かれて喜ぶべきなのに何をおれは疑問に思っている?それはな、ローの好きがloveの好きだからだよまる




現実逃避は止めよう。考えろ
ならオレはローと面と向かって「オレはお前のその気持ちには答えられない。ごめんな」って言えるのか。    いえない



……………………まさか………我が子のように、時には弟のように想ってたローだぞ………いやでもまさか



「…………"好き"、ねぇ………」



そんな青臭い感情、おじさんはもう持たないと思ってたからさぁ、いますっごくとまどってる






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