愛情構築 | ナノ
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▼そのは許さない

「おはよ、トリト」
「…………おはよう、ロー」



くそ重いお地蔵さんに乗っかられて苦しむ夢を見てたんだが、理由が分かった
腹の上にローが乗っかってたからだ



「…おまえ……子どもと言えどな……無防備な腹部に…乗んな…」



あと何でオレのシャツ肌蹴てるんです…?



「……朝っぱらから、何襲ってくれてんですかローさん……」
「べつに。人体の構造の知識をもっと深めようとおもって」
「そんな子どもいるか!いーから退きなさい!」
「うわー」
「棒読みか!」



脇に手を差し込んでようやくローを腹の上から退かせられた。いや本当に朝から何してたんだローは



「ロー、お前珍しく早起きだったな?」
「………ああ」
「絶対嘘だなその沈黙は。また夜更かししてたんじゃないだろうな!」
「………………」
「何か言いなさい」
「してた」
「うおい」



読んでもいいとは言った、確かに言ったけどさ
まさか、オレが寝た後に起きて書棚の本読んでるなんて思わないだろ
文字が読めるようになって、嬉しいのかもしれないけど、健康損ねちゃ駄目だろ!



「嘘ばっか吐いて!何で夜遅くに本読む!昼とか夕方は?」
「読み足りない。トリトのせかいの本、けっこう面白い」
「だからって…いつでも読めるじゃないか」
「………そんなの、わかんないだろ」
「…?」
「…いつ、消えるのかも、わかんないのに」



…ああ、なるほどそう言うこと



「……まあ、しんみりとした雰囲気壊すようで悪いけど」
「…?」

「だからって嘘吐いて夜更かしして良い理由にはならーん!健康第一!身体を大事にしなさい!」
「…トリトって、KYだな」
「現代語に馴染みすぎだ! 分かった!ローには運動が足りてないから、夜眠たくならないんだ!」
「え」
「そうと決まれば今日は公園に行こう!バイト休みだし」
「うえ、めんどくさい…」
「とやかく言わん!さあ行こう!」
「…はいはい」