愛情構築 | ナノ
×
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -





▼20


「ロー!たっだいまー!」
「おかえり、トリト。ケーキちゃんと買えたのか?」
「おおよバッチリだ!ちゃんとビター成分多めのチョコレートケーキだ!」
「じょーできだな」



ニヤニヤ笑顔で仁王立ちするローの何と愛いことよ!
ケーキの箱をローに渡して冷蔵庫に向かってもらう。走って汗をかいたジャンパーを洗濯機に投げ入れ、ケーキと一緒に買ってきた某炭酸飲料を取り出す
ローがこっちに来て気に入った飲み物らしく、体に悪いなーとは思いつつもねだられてしまえば与えるしかない。駄目親とか言うな



「ケーキ買ったせいで豪勢な夕飯にまでは手が回らなかったので、今日もラーメンorうどんです」
「ラーメン」
「オレもラーメン」



そう告げると、ローは棚から鍋を引っ張り出し水を張る
慣れた手つきで湯を沸かすその姿は、2年前からの成長がありありと窺えて、
「あぁ人の成長していく姿を見るのは楽しいなあ」とか思ったりするのだ



「あ、ロー あのな」
「ん?」
「いっつも宿題取ってきてた近所の学習塾がさ、不況の煽りか何かで潰れちまって。宿題取ってこれなくなったんだわ」
「ああ…… べつに、いい。もう大半のことは覚えたから。問題ない」
「そうか?」



言葉通り、特に残念がってもないようなので安心する。
まぁ、ローはもう頭が良すぎて舌を巻くぐらいだ
トリトが拙いながらも教えてやる勉学の殆どをその日の内に覚えてしまう。ローの家族と言うか、家系はみんなこう頭いいのだろうか。それともローが特別?


ローが沸かしてくれたお湯を、危ないからオレがコタツにまで運び、まずはローの食べる方にお湯を注いでやる。モワモワと立ち上る湯気が暖かい



3分待つ間に、ゴールデンタイムで放送しているバラエティ番組を見る
ローはN○Kと一緒にバラエティ番組をよく観ているようだが、TVの内容でこいつが笑ったところは見たことないな



「トリト、できた」
「おし、んじゃいただきやす」
「いただきやす」



あーラーメンうま