愛情構築 | ナノ
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▼17




ローが風呂を渋ってた理由が分かった。だが、分かったからと言ってローを風呂に入れないでおくのは違う。ローが将来医者になりたいと言うのなら、己の醸し出す清潔感って凄い大事だ。ローはまだガキだから分からないかもしれないが、これから自分自身に分からせていくのだ




「……ふろじゃ、ちからが出せないんだ…」
「なるほどな。だからいつもフニャフニャしてたのか」
「うるせぇ……」



トリトの腹に背中を預けてうつらうつらしてるローは、とても忌々しそうにしている
これから一生、風呂に入っている時に気を抜けないのが辛いと言う。なるほどな



「まぁ安心しろ」
「はぁ?」
「オレと一緒に入ってる時は、平気だろ」
「………………………ひていは、」



しない。ブクブクブク。
水面に顔を埋めたローかわいいなぁ、ほんと。
年の離れた弟がいたら、こんな感じだったんだろうなぁ。



「……でもよく考えてみるとさぁ」
「あ?」
「お前が大きくなると、さすがに一緒には入れない日がくるだろ?」
「…まぁな、そこはな」
「とするとお前、1人で風呂入れるのか?」
「…べつに、力がうまく入らないだけで、風呂場で行動できなくなるわけじゃない」
「そうか。ん?じゃあお前、もうオレと一緒に入らないで大丈夫じゃないのか?」
「…は?」
「もう5ヶ月経ったし、風呂の使い方も分かったろ?」
「…まあ」
「オレと入るの、嫌だったりしないのか?」
「…………… …… …………」
「………熟考してんな……」
「別に、」
「お?」
「嫌じゃない」



ブクブクブク